映画『マトリックス』をご覧になったことがありますか?
AIと機械が人間を支配するあの物語で、彼らの動力源は——人間の感情エネルギーでした。
仮想現実によって人間を「人生のドラマ」に夢中にさせ、そこで生まれる感情を搾取していた。
「AIや機械」を「世の中」「資本主義」「情報」という言葉に置き換えてみてください。
ある意味で、これはすでに進行中の現実だと言えなくはないでしょう。
じつはこれ、お釈迦さまの教えとかなり重なっています。
ひとつだけ違う点を挙げるとすれば——マトリックスでは「赤いピル」が必要でしたが、お釈迦さまは瞑想を教えた、ということです。
「えっ?」と思った方、もう少しだけ付き合ってください。
仏教の出発点はシンプルです。
「生きることには苦しみが伴う。
どうしたら、そこから解放されるか?」
「苦しみ」と聞くと、多くの人は人間関係・健康・仕事・お金といった具体的な問題をイメージするでしょう。
もちろんそれもある。
でも、お釈迦さまが指摘したのは、もう一段深いところにある苦しみです。
ぼくたちは欲望と嫌悪(怖れ)のあいだを行ったり来たりしている。
しかし、他人も世の中も、それに合わせてはくれない。
だから、具体的な問題がひとつ解決しても、また次の欲望や嫌悪(怖れ)が生まれる。
イタチごっこは終わらない。
表面的な問題解決や願望実現をいくら重ねても、その「制約」そのものからは自由になれない
——それが、お釈迦さまの言う「生きることの苦しみ」の本質です。
ここで、すこし大きな視点に立ってみます。
お釈迦さまが生きた紀元前500年ごろ、世界では不思議なことが起きていました。
─ 中国:孔子・老子
─ ギリシャ:ソクラテス・プラトン・アリストテレス
─ 中近東:ゾロアスター教・ユダヤ教
─ インド:仏教・ジャイナ教
地球上のあちこちで、ほぼ同時に哲学的・宗教的な思想が花開いたのです。
哲学者カール・ヤスパースはこの時期を「枢軸時代」と呼びました。
なぜ、この時期に?
人類が狩猟採集から農耕へと移行し、集落をつくり、文字が広まり、貨幣経済が生まれ、都市国家どうしが争うようになった。
つまり、人が「自然」とともに生きることから離れ、「考える」生き物になっていった時期と重なります。
「苦しみからの解放とは?」「幸せとは何か?」「人は何のために生きるのか?」
——こうした問いは、問題が先にあって後から気づくのではない。
「考える」という行為と、「存在の問い」は、セットで生まれる。
欲望と嫌悪のいたちごっこもまた、「考える」ことと切り離せません。
冒頭に、映画『マトリックス』について、AIや機械たちは、仮想現実によって人間を「人生のドラマ」に夢中にさせ、そこで生まれる感情を搾取していた、と書きました。
私たちが、自然から離れて考えているとき、そこはすでに「現実」ではなく「仮想現実」になってしまっているのです。
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